生物の参考書で一番分かりやすく、オススメしたいのが、
東進ブックスの『田部の生物1をはじめからていねいに』です。
生物の教科書って、なんとなく掴みどころがなくて面白味がないのですが、
この参考書は正体不明のミクロの世界もスッキリ解説してくれるので、
分かりやすくて面白いです!
大学受験を控えた高校生向けに書かれた参考書ではありますが、
生物を全く学習したことがない社会人にもオススメしたい良書です。
この本をオススメする理由は2点あります
- 図解が充実している
- “何故”を詳しく書いてある
特に2番目は、分かりやすい参考書を探す際に重要なことです。
生物の授業の時、先生が黒板に書いた重要ポイントを一生懸命書き写しましたよね。
あとから見返して、分かりやすいなと思ったことがあるでしょうか。
生物の本質が理解できていないと、ポイントの羅列だけでは、正直頭を素通りしてしまいます。
(先生がポイントを詳しく解説してくれても、書き写すのに精いっぱいで、聞き流してしまいますよね……)
生物が苦手な人はまず、生物の本質を理解する必要があります。
問題集の前に、この参考書を読み込むのをオススメします。
図解が充実している
「巨大に、正確に、美しく」をモットーに書かれているだけあって、図がきれいで見やすいです。
なにより、他ではあまり見られない図がたくさん載っています。
大学受験では葉緑体の膜が1重か2重かなんてことまで聞かれることがありますが、正直覚えていられないですよね。
この参考書では、葉緑体やミトコンドリアの図まで、大きく見やすく載っています。
膜が1重か2重を考えるよりも、図をそのまま覚える方が圧倒的に思い出しやすいはずです。
“何故”を詳しく書いてある
他の参考書と一線を画している理由は、何故を説明してくれるところです。
例えば。
維管束植物の内部には水分や無機塩が運ばれる道管と、有機性栄養素が運ばれる師管が通っています。
地下部では道管が外側に、地上部では師管が外側に入れ替わって配置されているのですが、これにはちゃんと理由があります。
植物は根から水分を吸い取りますよね。だから、地下部では効率良く吸水するために道管は植物の外側を通ります。
根で吸い取った水分は葉先にまで届けなければいけないので、途中で蒸発しては困ります。だから、地上部では道管は植物の内側を通ります。
このように、ただ「こんな形状をしている」と説明するのではなく、「なぜこんな形状をしているのか」を教えてくれるので、分かりやすいし忘れにくいです。
まとめ
生物が苦手な人の多くは、内容を理解しないまま、「一問一答」を使って無理に頭に詰め込もうとしているのではないでしょうか。
確かにそれでも点には結びつくのですが、
応用力に繋がらなくて効率が悪いですし、詰め込むだけの勉強なんて面白くないですよね。
もちろん、生物の学習において、暗記が必要な場面はあります。
この参考書でも、重要な単語は赤シートで隠して暗記できるよう、配慮がされています。
が、大学受験の暗記量としては物足りないかと思います。
この参考書を読み込んだ後、「一問一答」などの問題集をやり込むのが、
生物を得意科目にする近道ではないでしょうか。