7月29日、新しいWindows10がリリースされました。
あまり一般に知られていませんが、Windowsには内部バージョンというのがあり、OSの仕様や内部構造などが大きく変化すると、内部バージョンの数字が変わります。
近年のWindowsだと
Windows Vista → 6.0
Windows 7 → 6.1
Windows 8 → 6.2
Windows 8.1 → 6.3
Windows 10 → 10.0
になっています。
Windows 8.1からWindows 10になって、バージョン番号が一気に10.0に上がっていますが、実は数字ほどの変化は無さそうです。
各OSの違いを思い出してみましょう。
Windows Vista
XPまでは、特に画面表示まわりのブレークスルーがなく、比較的「おとなしい」Windowsだったのですが、Vistaは画面まわりをがらっと変えてきました。
細かく説明すると本が何冊も書けてしまうので、さくっと1行で書きますが、ゲームなどで使われるDirectXを使用し、画面表示を仮想化してしまいました。
このため膨大なメモリを使うことになり、劇的に遅いOSになってしまいました。
ServicePack2で若干ましにはなりましたが、根本的に変えないとむり!ということですぐにWindows 7が登場することになります。
また、これは余談ですが、ここからWindows偶数バージョンの悪夢が始まることになります。
Windows 7
Windows 7は基本的にはVistaと大して変わりません。
おおざっぱにいえば、「Vistaを高速化したもの」と言ってもいいくらいです。
内部的にも、メモリ使用量を抑えるために、画面表示の仮想化で使われるメモリの無駄を減らすなどの改良がされています。
Windows 7はかなり好評で、この後、長く使われることになります。
Windows 8/8.1
Windows偶数バージョン悪夢の再来です。
何を血迷ったか、デスクトップPCとタブレットを混ぜてしまいました。
うっかり変なキーを押すと、タブレット的な全画面に切り替わり、使用者の頭がフリーズすることになります。
シャットダウンの方法もわかりません。
きっとこれは何かの罰ゲームだったのでしょう。
まるで、使えるものなら使ってみろと挑戦されているようです。
多くの人は挑戦を受けなかったようで、新しいPCを購入しても、わざわざWindows 7に戻して使う人が続出しました。
Windows 10
悪夢の偶数バージョンですが、今のところ、おおむね評判はよさそうです。
ちゃんとシャットダウンもできます。
実は、Windows 8/8.1の使い勝手の悪さに隠れてしまって、あまり目立たなくなっていますが、
Windowsは7→8になるときに、内部処理がかなり高速化されていて、きびきび動くようになっています。
Windows 10は、Windows 8をベースに、タブレット画面のモード分けをしてスタートメニューをつけたようなOSなので、Windows 7からWindows 10にアップすると、かなり軽快に動作する感じがします。
でも、これを言ってしまうと元も子もないのですが、デスクトップOSとタブレットOSを単にごちゃまぜにしているだけなので、デスクトップ用のコントロールパネルと、タブレット用の設定画面が共存しています。
いちおう動くしやりたいことはできるけど、設計面での思想的な美しさは一切感じられないです。
デスクトップOSとタブレットOSをむりにまぜないほうがいいですね。